カタルシスライフ

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KYB 免震・制振検査データ改ざん 解説

信じがたいことに地震大国日本で免震・制振用ダンパーの国内シェアトップ企業が検査データ改ざんを行われていた。

 

検査データの改ざんは47都道府県内986件の建物に及ぶと公表された。

986件、あまりにも多すぎるのではないか。

 

地震大国日本において致命傷を与える対地震装置の不正を掘り下げるために順を追って解説を試みようと思う。

 

まずは登場人物から言及しよう。

 

・KYB株式会社
油圧システムによる免震装置・制振装置の国内トップシェアを誇る東証一部上場の大企業である。いわゆる油圧機メーカだ。
今回、検査データ改ざんの不正を公表した企業だ。


・カヤバシステムマシナリー株式会社
KYBグループの1つ。つまりKYBの子会社だ。
主に免震・制振装置を製造している。

つまり今回のKYBによる検査データ改ざんの不正の発表は自社の子会社が製造した免震・制振装置の検査データに改ざんを行っていたというものである。

 

国土交通省
日本の行政機関の1つ。国交省と略されたりもする。
国交省は簡単に説明すると日本国民が国内で安全な生活のために国土の利用・開発・保全・整備のなどの仕事を行っているよ。(詳しく知りたい人は国土交通省設置法第3条を読んで。)
国交省地震の多い日本で安全に暮らせるために建物への対地震装置の設置に対し国土交通大臣認定基準を設けた。
つまりKYB及びカヤバシステムマシナリーが設置した免震・制振装置の検査データは国土交通大臣認定基準に満たないのに検査データを改ざんしていた。国交省はKYBの公表の際にデータ改ざん件数の資料を開示した。

 

・カヤバシステムマシナリーの従業員
同年8月今回の検査データ改ざんの不正をKYBに告発した子会社の従業員。
つまりその後KYBが子会社従業員の告発に対して社内調査を進めていった結果不正が見つかり告発から2か月経って公に公表した。

 

以上が今回の検査データを改ざん事件の登場人物の説明となる。
勇気ある従業員が所属企業の不正を告発し企業が不正を認め国の機関が詳しい資料を公表したモノづくり大国日本の企業の品質不正問題である。

 

ただ今回は「あぁまた企業の不正ですか。」では済まない問題が潜んでいる。

 

キーワードは4つ
・データ改ざん件数
・データ改ざん装置の設置された建物の場所
・建物の種類
・装置の効果

 

順を追って説明しよう。

 

・データ改ざん件数
国交省がKYBの発表した際に公表した資料では基準値に適合しないデータ改ざんは986件の建物に及ぶとされている。1000近い建物で不正が見つかっている。

 

・データ改ざん装置の設置された建物の場所
データ改ざんされた免震・制振装置が設置された場所は全都道府県に点在されている。東京都に250件、大阪府に107件、愛知県に93件、神奈川県に71件と人口が密集している所要都市に不正が多く見つかっている。

 

・建物の種類
データ改ざんされた免震・制振装置が設置された建物は住宅が265件、事務所が175件、医療・福祉施設
が159件、庁舎が109件と中には宿泊・商業、教育・研究施設や企業が使用する施設と幅広く点在している。

 

・装置の効果
改ざんされた免震・制振装置は震度7では倒壊することはないと国交省が発言したが、その発言で良しとなるのだろうか。基準値に不適合だったというが基準値に満たなかったのか、それとも基準値を超えていたのだろうか。半壊の可能性はあるということとなる。

 

以上のように今回の不正は数が多く日本中に点在しており建物の種類は多様で震度7以上の地震が来たら日本に大きな損害を及ぼす大事件だ。

 

ただの企業の不正では済まないことが伝わったでしょうか。

 

今後問題解決への進展が私たちの目に耳にすることを期待しています。

 

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